神様がくれたプレゼント
「私ね……ここを出ていこうと思うの」

「何で?」

「これ以上ここにいたら、翔さんに迷惑がかかるから……」

「迷惑だなんて思ったことないよ……いつも感謝してる」

「翔さんは優しいから、そう言ってくれるけど……私、翔さんに甘えてばかりだから……」

「きゃっ」

私は、翔さんに抱きしめられてた。

「……ここにいろ」

「……駄目。これ以上、翔さんの側にいたら自分の気持ちが抑えられなくなっちゃうから」

「……美桜さん?」

「……私、翔さんのこと好きなの。だからこれ以上一緒にいたら迷惑がかかるから」

「なんでそう思うの?俺はすっげぇ嬉しいけど?」

優しく微笑んだと思ったら、頬が少し赤くなるのがわかった。

「だって、翔さん彼女いるでしょ?私見たよ。ごめんなさい。もっと早く出て行くべきだったね……」

「美桜……人の話聞いてた?」

「……うん、聞いてた」

私は、これから言われることが怖くて俯いた。
翔さんの抱きしめる力が強くなった。

「俺、嬉しいって言ったんだけど?美桜が俺を好きでいてくれたことが、すっげぇ嬉しい」

あれ?翔さん言葉遣い悪くなってませんか? って冷静な自分に笑ってしまった。

「じゃぁ、私が見たあの人は?」

「最近、仕事で女性とカフェで打ち合わせしたことがあったから、その時見たんじゃないかな?」

「でもすごく綺麗な人だったから…」

「美桜には、まだ言っていなかったけど、俺の仕事の関係者は綺麗な人はもちろん、イケメンもたくさんいるよ。本当、尊敬する人ばかりだよ……俺ももっとカッコ良くなって外見も内面も磨かないとって思うんだ」

「翔さんは、今の仕事が大好きなんだね」

「うん、まぁね。本当すっげぇ嫌になるときもあるけど、やっぱり好きなんだと思う」

目を輝かしていう翔さんを見て、私まで嬉しくなってしまった。


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