3月生まれの恋人〜Birthday present〜
ふっと煙を吐き出しながら訊いてくる先輩に
『いや、そういう訳じゃ・・・』
と頭を振る、俺。
『じゃあ何?』
『や・・・だから』
実は、そーゆー経験の無い彼女に“誕生日に下さい”的な発言をしてしまったのだと
俺は、頭を抱えながら先輩にそう言った
思い返せば今まで、適当に遊んでた子としか付き合った事のない俺
快楽が優先だった行為に愛情なんて伴っているはずもなく・・・
侑月に比べると、どうしても汚れてると言わざるを得ない自分に
果たして“触れる資格があるのだろうか?”なんて・・・
このところずっと考えてきた、幾つかの疑問が口を突いて出てくる
『欲求に任せてメチャクチャしそうで怖いし』
軽くその光景を想像するだけで、自分自身に反吐が出そうだ。