それは一夜限りの恋でした
「……ああ」
力なく蓮の腕が離れる。
嘘だ、本当はもっと蓮に抱き締めていてほしい。
私だってずっと一緒にいたい。
でもこれ以上、蓮に罪を重ねさせられない。
「いち、にの、さんで別れましょう?
絶対に振り返っちゃダメです。
いいですね?」
「そうだな」
蓮の指がそっと、私の目尻を撫でる。
その行為はもっと涙を誘うが、必死に耐えた。
「じゃあ」
「いち」
「にの」
「さん!」
ふたり同時のかけ声と共に後ろを向く。
そのまま真っ直ぐ前だけ見て勢いよく歩いた。
蓮が好き。
愛している。
でもそれはここまで。
「さよなら、蓮」
今日は涙が涸れるまで泣こう。
泣いて泣いてそして……蓮を忘れる。
嬉しかったことも幸せだったことも、つらいことも全部全部、涙と一緒に流してしまおう。
そして明日からは蓮を忘れて前だけ見て生きていく。
きっとそれが、一番いいから。
【終】
力なく蓮の腕が離れる。
嘘だ、本当はもっと蓮に抱き締めていてほしい。
私だってずっと一緒にいたい。
でもこれ以上、蓮に罪を重ねさせられない。
「いち、にの、さんで別れましょう?
絶対に振り返っちゃダメです。
いいですね?」
「そうだな」
蓮の指がそっと、私の目尻を撫でる。
その行為はもっと涙を誘うが、必死に耐えた。
「じゃあ」
「いち」
「にの」
「さん!」
ふたり同時のかけ声と共に後ろを向く。
そのまま真っ直ぐ前だけ見て勢いよく歩いた。
蓮が好き。
愛している。
でもそれはここまで。
「さよなら、蓮」
今日は涙が涸れるまで泣こう。
泣いて泣いてそして……蓮を忘れる。
嬉しかったことも幸せだったことも、つらいことも全部全部、涙と一緒に流してしまおう。
そして明日からは蓮を忘れて前だけ見て生きていく。
きっとそれが、一番いいから。
【終】


