ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋
彼氏が待ってるなんて
しかも3時間前にできた彼氏なんて
嘘のつき方、下手だな・・真里は
でも、どうしよう
祐希が一緒にいるとはいえ、日詠先生の車で名古屋に帰るなんて
何、話したらいいんだろう?
それに名古屋まで一緒に帰るなんて、何時間???
三人だけど・・実質、二人きり
どうしよう・・・・
「荷物、運ぶよ。ここで待っててくれる?」
日詠先生は床に置いてあったダンボールの上にボストンバックを載せ、それらを軽々と持ち上げながら、低くて穏やかな声で私にそう語りかけた。
『えっ?ひ、ひい、日詠先生・・・いいんですか?でも、でも・・・』
どうしたらいいのか一人葛藤していた私はなんとも間抜けな声でそう返事をしてしまった。
「ああ。いいよ。ただし、一つ頼みたいコトがあるんだ。」
ひ、日詠先生が、わ、私に頼み事って
何―――――????
『な、な、何ですか???』
さっきからずっと噛みカミだよ、私・・・・
「ふっ。」
そんな私の様子がかなり面白かったのか、日詠先生は悪戯っぽく笑った。
その笑顔にも久しぶりに胸キュンしてしまった、私。
何だろう??
私にできるコトなのかな?
「海老名に寄ってもいい?」
『え、え、、えびな????』
えびなに、海老名に何があるの?
知り合いがいる?
気になる患者さんがいる??
それとも、もしかして・・・
恋人がいるの???
それは
女医さん?看護師さん??それともOLさん???
誰、誰、、誰なの?
私達が一緒に居てもいいの?
『・・・・・・・・・』
一人で勝手に妄想を膨らませていた私は顔を紅らめたまま、日詠先生の顔に穴が開きそうなくらい彼の顔をじっと見つめる。
私に見つめられている日詠先生はというと、ダンボールとボストンバックを抱えたまま不思議そうな顔で私を眺めている。
そんな膠着状態に耐えられなくなったのか、暫くして日詠先生が小首を傾げながら口を開く。
「やっぱり、寄らないほうがいいかな?」
『いえ、そんな・・・私に頼みたいコトって何かな・・って考えていただけですから、是非寄って下さい、海老名でもどこでも!!!!』
今度こそ噛まないように慎重に返事をした。