ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋



自分でも驚く
俺はプライベートな空間に他人を招き入れることはしない
付き合っていた女性でさえ、だ


それなのに、この気持ちの持ち様
伶菜は他人じゃないから・・なのか?

妹という立場だもんな、伶菜は

だから、自分のプライベートな空間に彼女がいることは何の問題もない

そう思ったから、電話連絡を取っていた杉浦さんの・・”退院前に伶菜の荷物を俺の家に運びこんじゃえ” というやや強引な提案にも乗ったんだ

けれども、実際にもぬけの殻状態の伶菜の部屋を目にすると、事情を知っている俺ですら驚いてしまう

こういう状況に至った経緯・・・それをちゃんと説明しようと思った。



『そう。杉浦さん、キミに喜んで貰いたいからって運送屋さんを手配したりして一生懸命やってくれてた。俺もキミにもし同居を断られても、ただ、、俺は一緒にいたいと思ったから、キミをなんとか説得してみようと思ってたから・・・荷物、運んで貰うのを了承したんだ。』

事実と俺の本心を説明したが、それを聴かされた伶菜は相変わらず呆然としている。


流石にやり過ぎた
本人の知らないところで本人の所有物を動かすとか、明らかに非常識だよな


『ゴメンな、勝手なことをしてしまって・・・でも、もし、、やっぱりココに戻りたいのであれば、今からでも・・・』


謝って許されることではないだろう
それに折角、一緒に暮らしたいって言ってくれたのに、俺は自分でそれをダメにしてしまっている


「私、こんなコトされたの、初めてで、、」

『ゴメン。俺、余計なコトをした。』


伶菜に対して、俺は何をやっても空回り気味
どうしたらいいのかすらもわからないぐらい重症
過去の自分が今の自分を見たら、滑稽だと乾いた笑いを浮かべそうなぐらいだ


何がなんでも自分の家に連れていくなんて、そんな強気な態度を取ることなんてもうできない

そう思った時だった。



「・・・嬉しいんです。先生の家に、連れて行って欲しい・・傍にいて欲し」






グイッ!!!!!!



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