ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋



スキヨ?
スキよ?
好きよ・・・?

そうなの?



「やっぱり、そうなんですね。そうなんでしょ?奥野先輩!!」


三宅さんは軽く俯きながら右手で前髪をかきあげた状態で
顔色を変えることなく腕組みをしたまま日詠先生のコトが好きと言った奥野先生を
鋭い眼差しで睨みつけながらそう言い放った。

それに対して奥野先生はフウーッと小さく息をついた後、腕組みを外して、右手で自分の左腕をグッと掴みながら口を開いた。


「私が日詠クンのコトが好きでも、それと産科の問題は別なコトよ。とにかく、三宅さん、アナタはこの件から手を引くべきよ。」

「でも、私と結婚すれば、産科は安泰にな」

「アナタはウチの産科とは関係のない内科医なんだから・・・今から産科医になるのであれば、話は別だけどね・・」


奥野先生は問い詰めてくる三宅さんに怯むことなく、凛とした表情、毅然とした口調でそう口にした。
産科とは関係ない内科医という言葉は部外者は立ち入るなという言葉にも聴こえたのか、三宅さんがワインレッドの艶のある下唇をグッと噛んだ。



「・・・わかりました。そこまで言われるようでしたらこの病院の産科の事に関しては手を引きます。でも、、私、日詠クンの事は奥野先輩に何を言われようが、絶対、諦めませんから!!」


奥野先生に部外者扱いをされてしまった三宅さんはやや興奮気味にその言葉を奥野先生に投げかけた後、今度は私を睨みつけながらその場を立ち去ってしまった。


< 340 / 699 >

この作品をシェア

pagetop