ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋
奥野先生じゃないんだ
日詠先生がどうしても自分の手で守ってやりたいっていう人
やっぱり、そんな人いるんだ
その人の為にも、私
潔くココを
彼の傍から離れなきゃ・・・
日詠先生は優しいから
彼から出てけとは言わない
だから、カラ元気に見えてしまうかもしれないけれど、
それでも心配かけないように前向きな姿勢を見せながら
彼に伝えなきゃ
『日詠先生!! 私、ココから自立する!!』
「・・・?」
『祐希を保育園に預けて働くから!! 大丈夫、大丈夫♪・・・・体力には自信あるからっ!!!!!だから、お兄様のもとから自立します!!』
拳を握り締めながら精一杯の力強い声で決意表明をした私。
だって、自立するからってココから離れたって
兄と妹という関係は変わるコトはないんだから
何も恐れることなんてない!!
もうひとりぼっちなんかじゃないんだから
「・・・・・・・・・」
そんな私を見ていた日詠先生は完全にフリーズ状態。
『ひ、日詠先生?』
ぶっ、ハハハ・・・・
突然、お腹を抱えて笑い出した彼。
「・・・お前さ、ホント、天然なっ・・・」
・・・・・???
「・・・・しかも、何回も貧血で倒れてるのに、体力自信あるって?」
『だ、大丈夫ですっ・・・鉄剤を飲みながら甘いモノを食べていれば!!』
日詠先生のからかうような口調に対して、私は言葉を噛んでしまいながらも、まだ拳を握ったままそう返答していた。
そして日詠先生は眉を下げながら彼の長い指先で自身の頭をおもむろに掻き始めた。
「・・・お前さ、俺がさっき言ったコト、すっかり頭の中から飛んじゃってるだろ?」
『えっ?先生・・・どうしても守ってあげたい人がいるんですよね?』
私が後先考えずに口にしたその言葉を発した直後、日詠先生は再びフリーズしてしまっていた。
しかも、今度はちょっぴり困ったような表情をしながら。
「お前の居場所・・・・・いや、なんでもない・・・・お前、さっき、いつまでココに居てもいいかって聞いたよな?」
あれっ?
今、話を逸らされたような気がする