ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋
『でも、私は先生と一緒にいると産科の問題が解決しないんじゃ・・・』
「ウチの病院の産科は俺がちゃんと自分自身の手で守るから。だから、三宅が何を言ってきてもお前は動じるな!」
そう言ってくれた日詠先生の顔は
家では全く見たことがないキリッとした真剣な表情に変わっている。
ううん、違う
見たことがないんじゃない
あの時の
新笠寺駅で自ら命を絶とうとした時に私を助け出してくれた時の
あの時の、彼の顔だ
日詠先生は三宅さんの願望を叶えてあげる気がないくらい
それぐらい今の産科に居たいという気持ちが強いのかな?
産科の問題は奥野先生も ”私を信じて” って言ってたから
そんなに私が余計な心配しなくてもいいのかな?
でも、私が心配なのはそれだけじゃない
『でも・・・』
奥野先生、ゴメンナサイ・・・
きっとアナタが胸の中に秘めたままでいると思われる日詠先生への想い
『でも、奥野先生は・・・日詠先生のコト、好きなのでは・・・・だから・・・だから、私がいつまでもココに居てはダメなんじゃ・・・」
私、黙っていられなかった
だって日詠先生の
”お前の居場所はココなんだから・・”っていう言葉の本心が
知りたかったから
日詠先生が奥野先生の想いを知った上で
本当に自分がこのまま彼の傍に居てもいいのかを確認せずにはいられなかったから
ゴメンナサイ
黙っていられなかった
私、自分のエゴだけでこんなコトしてしまって
奥野先生、ゴメンナサイ・・・
こんな私、凄くズルイですよね?
「もし奥野さんがそうだとしても・・・俺にはどうしても、どんなコトをしても自分の手で守ってやりたい人がいるから。」