ラヴシークレットルーム Ⅰ お医者さんとの不器用な恋
それから4日後、三宅教授から派遣依頼された小児科医師の服部先生がやって来た。
「とりあえず、エコー画像を確認して、必要があれば、私が患者さんのエコー検査を行います。」
『宜しくお願いします。』
細やかなマウス操作で丁寧に画像を確認してゆく服部先生。
その隣で俺も一緒に画像を診た。
彼女がマウス操作する手が止まったのは、4日前に俺の手も止まった箇所。
「日詠先生。」
患者でない俺なのに、自分を呼ぶその声によってドキリと心臓が大きく動く。
『・・・ハイ。』
「この画像で充分診断できます。」
『・・・・・・・』
その言葉で更に心臓がドクドクと音を立てる。
「なので、私がエコー検査する必要はなさそうです。」
『じゃあ、特に問題なかったということで。』
彼女のその言葉に安堵しかけていた俺。
「今後のこと・・・三宅教授に相談しましょう。」
『・・・・・・・・』
眉間にうっすらと皺を寄せて発せられた彼女からのこの言葉に・・・俺は言葉を失った。