一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
視線を戻すと玄関の方へ向かう彼の悲しそうな後ろ姿が目に入って、胸が苦しくなった。
自信を持たせてあげたいだけなのに、どうして落ち込ませる事しか出来ないのだろう。
それとも皆が言うように流されてみる?
でもそんな事してもきっと直ぐに別れが来る。
いつもそうだった。
好きだと言われて付き合っても、現実とのギャップに幻滅された事もあった。
本当の自分や気持ちを相手の好みに偽っても、最後には離れていく。
本当は可愛いものが好き。
色はピンクが好き。
フワフワしたのもが好き。
でもそんなの〝キャラじゃない〟って言われてしまえば、本当の自分を押し殺す。
クールで。
落ち着いていて。
かっこよくて。
そんな自分を演じる。
そうすると自然と恋人は出来たけど、最終的には女として求められるのはそれとは違う。
結局、振られる。
だから自然と年上の男性を好きになるようになった。
年上ならば、少しは可愛く見られるんじゃないかと期待して、、、。
でも結果は同じだった。
それなら片想いが楽でいい。
どうせ振られるんだからと逃げていた。
そんな私が流されて言い訳ない。
相手は弟の親友なんだから。
そう自分に言い聞かせて、気持ちを切り替えて資料室へと向かった。