一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
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残業を終え陽介さんを待っていると、生気の感じられない片瀬くんが部署へと戻ってくる姿を見つけて思わず駆け寄った。
「か、片瀬くん?」
そう声をかけるがこの世の終わりのような顔をしていて、私の存在にさえ気づいていない。
そこでもう一度大きい声で名前を呼ぶ。
「片瀬くんってば!!」
その声にようやく気づいた彼だったが、表情を変えずに通りすぎようとする。
そんな彼の服を掴む。
「ちょっと片瀬くん!なんで1人?紗江と一緒じゃないの?もしかして会わなかった、、?」
すれ違いにあったのかと思いそう尋ねると〝紗江〟という言葉にピクリと反応しその場で立ち止まった。
そしてそのまま黙り込んでしまった。
「ねぇってば!!会えなかったの!?」
『、、会いました。』
「じゃあなんで一緒じゃないの!?」
背中を向けたまま小さな声で答える彼にイライラして強めの口調で問いただすと、ようやくこちらへとゆっくりと振り返り笑顔を見せた。