一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》

今まで行為の前にそんな事を聞かれた事なんてない。

そういう雰囲気になったらそのまま流れて抱かれる。









そういうものだと思っていた。



それなのに彼は違う。

こんなに優しく、、そしてこんなに激しく求められた事は初めてだ。





切ない表情を浮かべ私の返事を待っている彼に、胸のときめきが抑えきれない。






















私は今、彼に欲情している。
















そう分かると自然と彼の首に両手を伸ばし、顔を引き寄せて唇を寄せる。


そして耳元で呟いた。















「暁人くん、、触れて?私も暁人くんに触れたいから。」





そう言って彼を見つめる。

私の言葉を聞いた彼は目を見開くと泣きそうな表情を浮かべてからゆっくりと私に手を伸ばした。

























それからは彼は優しく私を求めた。


それはもう大事なモノに触れるかのように、、、優しく丁寧に。









随分と長い間溶かされてようやく繋がった瞬間はあまりの優しさと彼と繋がれた喜びに涙が出た。



隙間なく繋がって、、愛されて、、初めて女として産まれた事に喜びを感じた。










そんな温かい幸せな夜だった。



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