一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


週明け、会社へ行くと何だか騒がしい。


不思議に思いながら庶務課へ向かっていると後ろから勢いよく抱き着かれた。








「紗江っ!!!」

「え?!真由ちゃん!?!?どうしたの?!」




後ろからタックルして来たのは真由ちゃんでそのまま背後から抱き着かれたまま今にも消えそうな声で呟いた。




「、、紗江はあの後どうなった、、、?片瀬くんとは会えた?」

「うん、、会えたよ?もしかして、ずっと心配してくれてたの?、、っありがとう真由ちゃん。それでねっ、、その、、報告があって、、暁人くんとね、付き合う事になったの。」

「本当に!?!?っ、、、良かったぁぁ!!!!」







そう言って手を離したかと思えばその場に座り込んでしまった真由ちゃん。


慌てて振り返って真由ちゃん同様に座り込んで顔を覗き込む。







「真由ちゃん!?どうしたの!?体調でも悪いの!?!?」

「ううん、、違う。2人が上手くいったのが嬉しくて、、腰抜けちゃった、、。私だけ幸せになるなんて絶対に嫌だったから!」







そう言って左手を上げた。

左手に視線を向けると薬指に輝く指輪がハマっていて、真由ちゃんは涙を浮かべながら幸せそうにはにかんだ。

< 166 / 456 >

この作品をシェア

pagetop