一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》
『大変お待たせしました。』
「凄い汗だねっ?!そんなに急がなくても大丈夫だよ。じゃあ行こう?」
『2人きりになれる所がいいです。うちでもいいですか?今日は車で来てるので。』
「うん。」
何だか彼が不安げに見えて、少しでもその不安に取り除いてあげたくて手をギュッと握りしめた。
するとしっかりと握り返してくれた彼。
どんな話なのか分からなくて私も少なからず不安はあるが、私が不安がっていたらきっと彼も不安になる筈。
だから彼を覗き込みながら微笑み掛けた。
「じゃあ暁人くんの部屋にお邪魔します。行こう?暁人くん。」
目が合った彼は泣きそうな顔で眉を下げながら、小さく頷いた。
それから無言で会社を出て車に乗り込み、彼のアパートへと向かった。
たどり着いた随分と来る機会の増えた彼のアパート。
私も私物も随分と増えた。
殺風景だった彼の部屋がどんどんと明るくなっていって彼には狭いであろうシングルベッドも今ではダブルベット。
そして2人掛けのソファーも増えた。
2人して部屋につくなりそのソファーに座った。
しかし未だに黙んまりな彼に遠慮気味に問いかける。