一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


受付で名前を伝えるとすぐさま最上階の特別室へと通された。

どうやら事前に私達が来る事を知らせてあったようだった。









長い長いエレベーターが最上階へと到着し、ゆっくりとドアが開く。


そして彼の父親がいる部屋の前で立ち止まる。






心臓の音が廊下に響いているんじゃないかというほどドクドクと忙しく、全身からは汗が吹き出す。





緊張しない訳がない。

どんなに冷静を装っても、こればかりは無理な話だ。





彼の父親の一言で、私達の運命が決まると言っても過言ではないのだから。


















隣の彼をチラリと盗み見る。



彼も冷静を装ってはいるが、私と同じように表情は固くギュッと唇を噛み締めうっすらと額からは汗が流れる。

きっと私以上に不安と苦しみ、過去や未来など沢山の重圧に押し潰れそうになっているに違いない。







そんな辛そうな彼の姿を見て覚悟を決める。


どんな事を言われても決して負けない。









彼の将来の為に側を離れるという選択肢なんて、今の私には存在しない。














彼の側を離れない。


何があっても絶対に。












優しく笑う彼の笑顔をずっと隣で見ていたいから。

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