一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》



「暁人くんの事は私が責任を持って説得します。ですから顔を上げて下さい、芳川さん。」

「柏木紗江さん、、。」











小さく呟いて顔を上げた芳川さんは泣きそうな表情を浮かべていて、こちらも泣きそうになった。





「まずは暁人くんに事情を説明しましょう。私から話をしてもいいですが、きっと今の一連の話は芳川さんから話された方がいいと思います。その後の説得は私がします。それでも構いませんか?」

「はい、、勿論です。」

「では暁人くんに予定を聞いて、芳川さんとの予定が合う日に話しましょう。私も一緒に同席してもいいですか?」

「私の予定はいつでも空けます。これ以上の重要な案件などありませんから。暁人さんと柏木紗江さんの都合の良い日にお願い致します。同席は是非お願いしたいです。」

「分かりました。あと芳川さんの連絡先を聞いてもいいですか?今後、連絡を取る機会もあると思いますので。」

「失礼しました。こちら名刺をお渡し致します。些細な事でも構いませんので、何かありましたからご連絡下さい。それと、、暁人さんの件ですが、きっと分かり合えるのには時間が掛かると思います。もしかしたら一生、、。それでも私はいつまででも待ちます。ご連絡、お待ちしております。」


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