一途な彼は真面目で純粋で歳下で。《完結》


「俺も同感。」

「俺も。てか俺ら全員、シスコンだからぶちゃけると暁兄の幸せとかどうでも良くて、ねーちゃんの幸せしか望んでないんだよね。」








そう言うと2人とも出て行ってしまった。


リビングには私と慎一と綾ちゃんと気まずい空気だけが残された。











「えっと、、なんか今日機嫌悪いね。嫌な事でもあったかな?と、とりあえず冷めちゃうし、食べよ?」




そんな空気を変えようと明るく声を掛けてみるが2人とも箸を取る気配がない。


仕方なく席について1人手を合わせようとした瞬間、ずっと黙っていた慎一が口を開いた。










「アイツらも言ってたけど、姉貴は後悔とかねーの?これで良かったって本当に思ってんの?俺はそうは思わない。」

「し、慎ちゃんっ、、!そんなお姉さんだけを責めるような言い方はっ、、。」

「綾は黙ってろ。姉貴はあいつの為だって思い込もうとしてるだけだろ?本当はあいつから逃げたんだろ?そして必死に忘れようとしてる。でも実際は忘れられずに今も想い続けてる。だから無意識に1人分多く食事を作ってんだろ!いい加減、分かれよっ、、!!!」











ばんとダイニングテーブルを叩く音と声を荒げた慎一の声に肩が上がる。





全て慎一の言う通りだ。
















私は逃げたんだ。



彼の為だと自分に言い聞かせた。


彼があんなに悲しい表情をしていたのに、手を伸ばす事さえ出来なかった。








もし拒否されたと思ったら動けなかった。






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