心がささやいている
単に人嫌いなのかもと思って見ていたが、話し掛けたりした後の表情や応対を見ている限りでは特別そんな感じもしない。他人に対して不信感や苦手意識があったら、あんな風に自然に相手の目を見て話せないだろうし、それこそ何かしらの拒絶反応が見られる筈だと思う。
鍵の落とし物にしてもそうだ。あんな風に自分から持ち主かどうかも分からない者に声を掛けることなど、人嫌いなのであれば簡単に出来ることではないだろうし、そういう面からコミュニケーションが苦手なタイプという感じでもないことが判る。
それなら、何故学校では誰とも関わらず独りでいることが多いのか。
学校の中に何か理由があるのかとも考えたが、とにかく必要以上に踏み込んだ関係を持った者がいないので、誰もが彼女のことを詳しく知らないのが現状なようだ。よく彼女のことを『ミステリアス』なのが魅力だとか称賛している奴らがいるが、それは単に『知らない』だけだというのだから、ある意味くだらない。
その時、ヒュルヒュル…と、沸騰を知らせるやかんの音が鳴り出して、颯太は意識を現実へと戻すと慌てて火を止めた。そうして、白く湯気の上がるお湯をカップへと注いでゆく。
(でも、何だろう…。なぁんか違和感あるんだよな…あいつ)
彼女を見ていて気になることがある。
どこが…という程、まだ何とも言えないのだが。
準備の出来たトレーを手に給湯室を後にすると、誰か来たのか辰臣は入口で対応していた。月岡は、テーブルの椅子につきながらも何処かうわの空でランボーの相手をしている。
そう。例えば、こういう時の月岡。
うわの空…というよりは、別の何かに集中しているというか。
鍵の落とし物にしてもそうだ。あんな風に自分から持ち主かどうかも分からない者に声を掛けることなど、人嫌いなのであれば簡単に出来ることではないだろうし、そういう面からコミュニケーションが苦手なタイプという感じでもないことが判る。
それなら、何故学校では誰とも関わらず独りでいることが多いのか。
学校の中に何か理由があるのかとも考えたが、とにかく必要以上に踏み込んだ関係を持った者がいないので、誰もが彼女のことを詳しく知らないのが現状なようだ。よく彼女のことを『ミステリアス』なのが魅力だとか称賛している奴らがいるが、それは単に『知らない』だけだというのだから、ある意味くだらない。
その時、ヒュルヒュル…と、沸騰を知らせるやかんの音が鳴り出して、颯太は意識を現実へと戻すと慌てて火を止めた。そうして、白く湯気の上がるお湯をカップへと注いでゆく。
(でも、何だろう…。なぁんか違和感あるんだよな…あいつ)
彼女を見ていて気になることがある。
どこが…という程、まだ何とも言えないのだが。
準備の出来たトレーを手に給湯室を後にすると、誰か来たのか辰臣は入口で対応していた。月岡は、テーブルの椅子につきながらも何処かうわの空でランボーの相手をしている。
そう。例えば、こういう時の月岡。
うわの空…というよりは、別の何かに集中しているというか。