心がささやいている
ふとした瞬間の、周囲を見渡す視線、だとか。
普段から何かに考えを募らせているのか、不意に何もないところで目を瞠ったり、時には表情を曇らせたり。
それは本当に一瞬の出来事で。表情だって普通なら気付きにくいであろう些細な変化だ。けれど、何度かそういった場面を見ているような気がしていた。
だから、それが何故なのかつい気になってしまい、こっそり表情を盗み見ていたりする自分がいる。
(…これって、結構ヤバイ奴だよな。タダの変態かっ!…ってーの)
それでも、気になってしまうのだから仕方ない。
元来、人間観察は好きなのだ。ただ、あまり他人に興味を持てないだけで。
颯太が三人分のカップをテーブル上に並べ終えたところで丁度客が帰ったらしく、辰臣がこちらを振り返りざまにどこか慌てた様子で声を上げた。
「颯太、ゴメンッ!折角お茶入れて貰ったところ悪いんだけど、急な依頼が入っちゃった」
「…何の?」
「迷い猫の捜索っ!今来た依頼主さんの話ではね、明日ご家族で引っ越しを控えているらしいんだ。だけど飼い猫が、ここ二日ほど帰って来ないらしくて。このまま見つからないと猫ちゃんだけ置いてけぼりになっちゃうんだよ。早く見つけてあげないとっ」
そう言って、今からすぐに捜しに出るつもりなのかバタバタと準備を始めた。
そんな慌てた辰臣を見慣れた様子で眺めていた颯太だったが、「しゃーない、俺も出るか」と独り呟くと、咲夜に向き直って言った。
「悪い、月岡。そーいう訳なんだが、お前はどうする?」
「…迷子の猫を捜すの?そんな依頼も受けるんだね」
何だか町の探偵社とか何でも屋さんみたいな仕事だなと咲夜は思った。
普段から何かに考えを募らせているのか、不意に何もないところで目を瞠ったり、時には表情を曇らせたり。
それは本当に一瞬の出来事で。表情だって普通なら気付きにくいであろう些細な変化だ。けれど、何度かそういった場面を見ているような気がしていた。
だから、それが何故なのかつい気になってしまい、こっそり表情を盗み見ていたりする自分がいる。
(…これって、結構ヤバイ奴だよな。タダの変態かっ!…ってーの)
それでも、気になってしまうのだから仕方ない。
元来、人間観察は好きなのだ。ただ、あまり他人に興味を持てないだけで。
颯太が三人分のカップをテーブル上に並べ終えたところで丁度客が帰ったらしく、辰臣がこちらを振り返りざまにどこか慌てた様子で声を上げた。
「颯太、ゴメンッ!折角お茶入れて貰ったところ悪いんだけど、急な依頼が入っちゃった」
「…何の?」
「迷い猫の捜索っ!今来た依頼主さんの話ではね、明日ご家族で引っ越しを控えているらしいんだ。だけど飼い猫が、ここ二日ほど帰って来ないらしくて。このまま見つからないと猫ちゃんだけ置いてけぼりになっちゃうんだよ。早く見つけてあげないとっ」
そう言って、今からすぐに捜しに出るつもりなのかバタバタと準備を始めた。
そんな慌てた辰臣を見慣れた様子で眺めていた颯太だったが、「しゃーない、俺も出るか」と独り呟くと、咲夜に向き直って言った。
「悪い、月岡。そーいう訳なんだが、お前はどうする?」
「…迷子の猫を捜すの?そんな依頼も受けるんだね」
何だか町の探偵社とか何でも屋さんみたいな仕事だなと咲夜は思った。