愛され秘書の結婚事情*AFTER
<終>


 教会の鐘がおごそかに響く、白い浜辺。

 空の青と海の青が一筋の光で繋がり、潮を含んだ海風と陽光が、幸せなカップルを柔らかく包み込む。

 シンプルながら、バラの蕾をイメージしてデザインされた純白のドレスを纏った七緒は、南国の花々よりも美しく、空を舞う鳥たちより可憐に見えた。

 二人はキリスト教式の簡素な式を挙げたあと、友人たちとのガーデンパーティーを楽しんだ。

 今日の為にフロリダへ来てくれた悠臣の友人たちは、七緒の美しさと聡明さを褒め讃え、一度結婚に失敗した彼には、「今度こそ幸せになれよ」と温かな祝福をくれた。

 教会はホテルの敷地内にあり、あとはホテルの部屋に戻ってゆっくりするだけだった。

 だが七緒はまだ、部屋に帰りたくない気分でいた。

 あまりに素晴らしく感動的な式だったために、あともう少し、この幸福の余韻を味わっていたかった。

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