いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました


だから……パソコンの画面を見つめてメールのチェックをしながら、なるべく八木を見ないように答えた。

「ま、いーけど」と短く答えたきり、八木は自分のパソコンの画面へ視線を戻してくれたのでホッとして、そのまま真衣香も仕事を始めようとシステムにログインする。

週初めは、社長室や経営戦略室、広報やコールセンターからの連絡事項も多いうえに代表アドレスへの問い合わせも多い。

また、リストに入っていない派遣社員やパート社員、またアルバイトにそれらを必要事項のみ転送したり、問い合わせを各部署に振り分けたりと。
地味だが気を抜かずしっかりと文字を追わなければいけない……のだが。

カチカチとマウスを操作していると、画面にモヤがかかった。ゴシゴシとこするけれどよく見えない。
目が腫れぼったいせいだろうか?

そうこうしているうちに、いまいち集中できずに時間が過ぎてしまったように思う。

(しっかりしなきゃ)

そう思うのに自分に納得できないまま、午前中に終わらせたい作業を半分以上残した状態で11時半。
ため息をつくと外線が鳴った。
至急で修理依頼が入っていたコピー機の点検時間が決まったとの連絡だった。

営業部へ内線で知らせて、とりあえず昼休みを取ろうと電話に手を伸ばすも。

(あ、別でサイン貰わなきゃいけない書類もあったっけ)

と。思い出してしまった為、立ち上がる。

しかし、立ち上がってすぐに真衣香の足は止まってしまった。

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