いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました


「お前とこいつが、どんな付き合い方しようが俺には関係ないし口挟むつもりもなかったけどな」

「……はい?」

「若干巻き込まれてるから言わせてもらうぞ。 俺は、こいつからお前とのことは『勘違いだったみたいだ』そう聞いた。 つまり細かいことはわかんねぇけど別れてるんだよな、それは間違いねぇんだろ?」

八木が真衣香を米俵のように担いだまま坪井と、また話し始めてしまった。
しかもあまり聞きたくない話である。

(こ、公開処刑状態じゃん……。 私の勘違い確認)

「八木さん……、もうやめてくださいよ」

虚しさと恥ずかしさから真衣香が小さく抗議すると「お前はとりあえず黙ってろ」と、会話の内容的に当事者なのだが締め出される。

「立花がそう話してるなら、その通りですよ」

もちろん八木の問いに坪井は、さらりと答えた。

チクリと胸が痛んだけれど、同時に心の奥底に潜んでいた淡い期待がやっと砕けて消えた。
どうして……真衣香の様子を確認するような素振りでここに来たのか。 都合よく解釈しそうな心に歯止めをかけてくれたようだ。

「だったら話が早いだろ。 お前もうこいつと関わるな」

「は? おかしくないです? それ。 同じ会社で働いてるんですよ、無理でしょ」

ピシャリと言い切った八木に、すぐさま反論する坪井。

どことなく、八木をバカにしたようにとでもいうのか。 そんな口調に感じた。
坪井に思うところはあるのだろうが、八木はその声につられることなく淡々と返した。
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