いない歴=年齢。冴えない私にイケメン彼氏ができました


――本気だ。
何故だかわからないけれど、八木は本気で"納得させろ"と、真衣香に言っている。

やはり頼りすぎて、甘えすぎて……怒らさせていたのだろうか?
それとも、まんまと油断して、信じて、そんなバカみたいな真衣香を坪井のように嘲笑おうというのか。

「や、八木さんが……」
「俺が、何だよ」
「い、言ってくれた好きと、私の……違う、から」

真衣香が、たどたどしくも答えると。八木は「……はっ」と、冷笑を浮かべた。

「ガキの答えだな。お前どんだけ恋愛に夢見てんだ?」
「……な、ゆ、夢って……やっ!?」

真衣香の答えを冷たく笑い飛ばしながら、太ももに触れていた八木の手が滑るように動いた。

(そ、そんなとこ!? さ、さわ……って、何で!?)

真衣香自身もシャワー中など、必要な時以外には触れない部分に。
八木の指が、タイツの上から円を描くようにして触れた。
布により二重に守られている状態だが、経験のない真衣香は、そこでうごめく指の存在にパニックだ。

以前、坪井の部屋で、こんなふうに彼を見上げた時にだって触れられはしなかったというのに。

「同じ気持ちじゃないからって? んなもん、いくはでもその気にさせる方法あるって」
「……そ、その気に……?」
「順序守ってる男と女がどんだけいるんだって話」

八木の言葉の意味を理解できないまま、首を小さく振り拒絶を表すけれど。身動きが取れない上に、いまだ信じられない場所を八木の手が刺激し続けている。

怖いはずなのに、じん……と熱を持つ下腹部。その事実がさらに恐ろしさを増幅させた。










< 357 / 493 >

この作品をシェア

pagetop