これは恋ですか。



「華子ちゃん、いらっしゃい。
拓人から連絡受けてるわ。いぶきちゃんの部屋着でしょ?準備してあるわよ。
ところで、いぶきちゃんはどう?怪我したって聞いて、びっくりしたわ!」


ブティック「JUNN」

世界的デザイナーのJUNNZO SUZUKI。
副社長の贔屓のデザイナー。
私服からスーツまで、全て副社長の身につけるものは、彼のデザイン。
私も、時々、利用させてもらってる。
まぁ、お値段も高級だから滅多に買えないけど。

「大丈夫みたいです。
副社長、桜木先生が無理して仕事しないように、見張りをつけてますけど」

「過保護ねぇ。ま、しょうがないか。拓人、高校生の時からいぶきちゃんひとすじ。べた惚れだもんね。
あの二人、やーっとくっついた。
用意しておいたウェディング用の最高級のレースがやっと日の目を見るわ!」

ジュンさんは、お二人のことを随分と前からご存知だったんだ。
結婚することも既に知ってた。



「高校時代から?
でも、俺、全然思い出せないんだよなぁ、桜木先生のこと」
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