これは恋ですか。
大和は、人の波をかきわけて、駅の近くの大きな商業施設に入る。

迷うことなく真っ直ぐエレベーターに乗って、階数ボタンを押した。




「わぁ、すごい」



連れていかれたのは、展望フロア。
銀座の街が見下ろせる。
ビルの明かり、走る車のライト、交差点には人の姿も。すごく綺麗。


「俺は、アイデアに行き詰まるとここに来て、ただぼんやりと外を見てる。
ここから見える景色のほとんどは、人間の手によって作られたものだ。
こうして人間の営みを見おろして、今、この世界で何が求められているのかを考えてる」

「…一人で?」

「あぁ、一人で。

さっき、威がよくここに女の子を連れてきて口説いてるって言ってたなって思い出した。
俺にとっては、現実逃避して瞑想する場所だけど、女の子には雰囲気の良い場所、かなぁって」


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