これは恋ですか。
「おい、久我。
華子くんは、お前と違ってがっついたりしないだけだ。

言葉に気をつけろ。
勝手な思い込みを口にして、相手を傷つけるな」


一条専務は、やっぱり優しい。
私がショックを受けたとすぐに分かってくれた。


「泣いてるのか。
あーもう、面倒くさいなぁ。
だから、女は嫌なんだ」

「な…泣いてなんかいません。
それに、気取ってもいません。

ただ、久我さんの食べっぷりが良くて呆気に取られていただけです。
美味しそうに召し上がるなぁって思って。
作ったシェフも、嬉しいだろうなぁって」

何とか涙を堪えて、素直な自分の気持ちを言った。

すると、久我さんは、ハッとなってナイフとフォークを一旦おき、ペコリと私に頭を下げた。


「…そうだったのか。
ごめん。勘違いした」


謝ってくれたけど。

私、この人、苦手だな。






久我さんは、苦手。
だから、あまり近づかないようにしよう。




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