これは恋ですか。
その時、私の携帯が鳴った。北村さんからだ。

ーーあ、九条さん?おまたせ。今、出たところ。あと、10分くらいで着くわ。

「あ、北村さん。専務に、会いたいって開発部の久我さんという方がいらしてて…」

ーーあ〜あの人ね。
九条さん、この電話、スピーカーにしてくれる?


北村さんの指示に従って、私はスピーカーのボタンを押す。


ーー久我ぁ!


スピーカーから聞こえてきたのは、一条専務の声。
でも、久我さんは作業に没頭していて聞こえていない。


ーー久我、聞こえないのか?


「あの、久我さん、専務が呼んでます」


携帯を近くに持って行って、声をかけてみたけど、作業に夢中で気づかない。


「専務、久我さん急にパソコンに向かわれて…
久我さん、専務が呼んでますよ?」



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