これは恋ですか。
タクシーは、ものの10分程で目的地に到着する。
通い慣れたビルの前で大和に抱えられるようにして降りた。


IJソリューションズの入るビルの一室。大和の為に用意された居住空間だ。

会議に現れない大和を探して何度か来たことがあるけど…


「落ち着いたら、送るから。
俺もさすがに着替えるよ。

さすがに、慌てすぎだよな。まさか寿司利久にジャージで行くなんてさぁ。
普段なら入店お断りだぜ」


大和は、笑って私を椅子に座らせてくれると、温かいお茶を淹れてくれた。
それから、着替えてくると言って部屋を出て行った。


温かいお茶が、体にしみる。


相変わらず、モノだらけの部屋。

雑多な感じに積まれた本。
壁の至る所に貼られた付箋。
書きかけのノート。
元はラジオだったような、バラバラになった謎のパーツ。


不思議だけど、モノだらけのこの空間ホッとする。

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