これは恋ですか。
「他の男の人と二人きりなんて、ならないもの。
昨日は、特別。
ありがとう、大和。

私にベッド譲ってくれたなら、寝られなかったでしょう?ごめんなさい」

「寝顔可愛かったから、許す。
コーヒーくらい飲んで帰るか?」

帰らなきゃならない。
それはわかってる。

だけど。

「大和」

私は、大和にしがみついた。

「どうした、華子。
また、怖さを思い出したのか?」

「違うの。
なんだか、目が覚めて、ここに大和がいてくれたのが、嬉しくて」

大和は、ふわりと私を優しく包み込むように抱きしめてくれた。

「うん。
華子の側にいるよ。嫌じゃない?」

「嫌じゃない。
側にいて欲しい。大和が、いい」

「じゃ、恋人になるか」

「…なれる、かな。私でも。
恋愛経験ゼロですが」

「そんなもの、方程式があるわけでもない。華子の気持ちと俺の気持ちで作っていくものなんだ。

側にいたい。いて欲しい。その気持ちを大切にしよう」

「…はい」

「可愛いなぁ、華子。
離したくないなぁ。もう、このままここにいるか」

「何言ってるの、仕事あるでしょ?
今日も、頑張らないと」

「あはは。さすが華子。
ブレないな。
じゃ、せめて、恋人になれた記念に」

大和の右手がふと私のアゴに触れた。



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