桜の咲く頃……… 君を想う
そんな俺が、彼女を一人の女の子として目に入れるようになったのは

俺の趣味にあった。

俺は、国語教師の傍ら

昔から好きだった絵本と童話を研究し書いている。

入選した時、たまたまノートを提出しにきた彼女に

「おめでとうございます。」と言ってもらった時は嬉しくて

子供たちにも、しっかり誉めないとと改めて思わされた。

入選したことで、より力が入るようになった俺は。

空き時間を利用してのめり込むようになった。

その頃から、日本の絵本より外国の絵本に興味がわくようになり

表紙や装丁、挿し絵に至るまで

子供向けにかかれてない絵本の魅力に……片っ端から読み漁った。

ただ、国語教師の俺は英語は苦手で

絵本や童話と言えど

訳し方一つで全く違った捉え方になる、人の心の奥に戸惑った。

そこで、図書室を利用して調べることにしたんだけど。

お嬢様学校の図書室は

ホント………半端なく冊数も多く苦労しまくりだった。

初めの内は、参考文献や辞書を探すだけで疲れてしまい。

窓から差し込む日の暖かさに

ウトウトする毎日だった。
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