桜の咲く頃……… 君を想う
「絵本の世界だって
良いお爺さんと悪いお爺さんがいるだろう?
あれと一緒。
人には、良い部分と悪い部分があって。
良い部分だけで生活してる訳じゃないから………
悪い時には、近づいちゃダメなんだ。
分かった?」

「うん。」

今度は、納得してくれたようだ。

別に頭が悪い訳でも、理解力がない訳じゃないことも分かってる。

ただ、俺のギャップに着いてこれないだけ。

話し方、考え方………イメージと

全てが一度に変わったから仕方ない。

ホントは、ゆっくり俺という人間を知ってもらいたいけど………。

4年の片想いと自分の年齢を考えると………焦ってしまうんだ。

後藤君も春人も結婚したから………余計に。

「分かってくれたなら、後は楽しくデートしよう!
今日は、桜が行ってみたいって言ってたカラオケに行こう。」

注意することも大切。

だけどそれ以上に…………

二人で過ごす時間が楽しいと感じることが大切だから。

結婚を考えると、焦ることもあるけど

今までのすれ違いを考えると………今を楽しみたいと思う。

せっかく思いが通じ合ったんだもんなぁ。
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