梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
*
いったん学校を出て、旧校舎の裏側を通る細い路地に入った。
こちら側も工事用のフェンスが高くはられている。どうやらお手上げのようだ。
「だからって諦めるわけには……っ」
普段なら絶対にしないであろう選択肢。それは、塀を登ること。
フェンスは二メートル以上あるけれど、学校のブロック塀はそれより低い。
手を伸ばせば、塀の縁に手が届く。
私は縁を掴んでブロック塀の少しの段差につま先をかけ、渾身の力を振り絞ってよじ登った。
いったん学校を出て、旧校舎の裏側を通る細い路地に入った。
こちら側も工事用のフェンスが高くはられている。どうやらお手上げのようだ。
「だからって諦めるわけには……っ」
普段なら絶対にしないであろう選択肢。それは、塀を登ること。
フェンスは二メートル以上あるけれど、学校のブロック塀はそれより低い。
手を伸ばせば、塀の縁に手が届く。
私は縁を掴んでブロック塀の少しの段差につま先をかけ、渾身の力を振り絞ってよじ登った。