後輩くんは溺愛を隠せない
電話して耳元で聞こえた声にゾクゾクしたりーー、帰り道の満員電車で守って貰った時もすでに好きだったのだと思う。
それに、今日だってーー。
朝迎えに来てくれた時はびっくりしたのと同時に嬉しかった。
電車の中での1センチも無い距離に、私はドキドキと振り回される。
なのに、支えるためとはいえ、抱きしめられてしまった。
思い出せば、思い出すほど、私の中の好きの気持ちが溢れてくる。
「私はーー、夏樹くんが好き」
もう一度声に出して、心に刻んだ。
それから、一通り全種類の湯船に浸かり、お風呂を出た。
思っていたよりも時間が経っていて、のぼせたのか少しぼーっとする頭のまま、持ってきた浴衣に着替える。
夏樹くんの事を考えていたからか、湯船に浸かりすぎたからか、火照った身体はなかなか冷めなかった。
ずっと脱衣所にいる訳にも行かず、出てすぐの廊下にあるベンチに腰掛ける。
壁に背中を預け、そのまま少し目をつぶった。