【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?
「……ん。ん~~……わっ!?なんで!?」
あ。起きた。
パチっと開かれた瞳は驚きに満ちていた。
すぐに真っ赤に染まる頬。
「ちょ……っ、葵くんなにしてんの……っ」
自分が今どこにいんのかわかって言ってんの?
……境界線超えてきたのはお前だろ。
気持ちよさそうに寝てたくせに、俺を犯人扱いする気か。
「ここ俺の布団だよね?」
「えっ……?嘘……っ、えーー!?」
ようやく事態に気づいた雨野は慌てて俺の身体から距離をとった。
寝癖がついてることも知らずに真っ赤な顔ばかり必死に隠してる。
「ごめんなさい……」
言いながら雨野はもそもそと自分の布団に戻っていく。
……と、思った瞬間。