冷酷王子は子リス姫を愛でる
もう少し人を雇おうか…。



このままではアレンの負担も大きいし、雑務まで任せてしまうとアレンが潰れてしまう。



「適任者をアレンの補佐につけよう」

「誰に任せるのです?」

「ファーガスはどうだ?」

「顔がいいから却下で」

「は?顔…?」

「殿下にお仕えしていると、キャサリン様の侍女とも知り合いになってしまうのですよ?リーナが惚れたらどうするのですか」



そこかよ。



だったら早く気持ちを伝えればいいのに。



それができないからヘタレなのだが。



「見合いでも申し込め」

「断られたらどうするのですか‼︎」

「本当に、誰かに持っていかれてしまうぞ…」

「だって、フラれて気まずくなったら怖いし…」



これでも人気者だから笑える。



メイドたちの中にはアレンのファンが多いと、リオから聞いた。



剣士、宰相の息子、王太子の側近、将来安泰。



それに加え、気が効くし甘い顔をしていて、俺のことになると急に厳しくなるギャップ。



それがいいらしい。



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