冷酷王子は子リス姫を愛でる
国王になるため、朝から晩までギッチリ働き、リュークの顔を見ることがない日もある。



執務室で仕事をして、そのまま朝になるなんて最近では珍しくないのだ。



その度に私の魔法で癒すの。



「リュークは?」

「ジョアンと一緒にいますよ。ご機嫌でした。式の最中はジョアンとアレン様が見てくれるようです」

「そうか。安心だな」



自分のことよりもリューク。



自分のことよりも私。



そして、自分のことよりも仕事。



そんなアンドリュー様が心配で仕方ない…。



「失礼します。お時間でございます」

「今行く」



今日は結婚式に出た後にパーティーに出席。



アンドリュー様は参列者のもてなしと、参列する国賓とのちょっとした会合が待っている。



「アンドリュー様」

「ん?」

「少し、癒させて?」

「頼む。さすがに体がキツい」



疲れが取れますように…。



倒れたりしませんように…。



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