懐妊初夜~一途な社長は求愛の手を緩めない~

「……いろいろ……恥ずかしくないようには、準備しましたが」
「……具体的にどんな?」
「詮索はセクハラにあたります」

 これから体を重ねるのにか。

 宮内の態度が通常運転だったり、急にこっちがどきりとする顔を見せたり、かと思えばやっぱり通常運転だったりするので、俺の気持ちも乱高下する。揺さぶられている。
 もう少し今の宮内との会話に慣れなければいけない。

「まあ……とりあえず、いったん降りよう」
「え?」
「この時間なら夕飯はまだだろう? 先に腹ごしらえしよう。ここの二階に美味い鉄板焼きの店がある」
「ああ……」

 俺の提案に、彼女はほっと安堵の顔を見せた。いつコトが始まるのかと緊張していたようで、それが今ではないと知って力が抜けたようだ。
 そういう顔を見ると、不意を突いていじめたくなってしまう。

 少し屈んで彼女の形のいい耳に囁いた。

「それとも今すぐ抱かれたいのか」

 ビクッと揺れた肩。
 宮内は俺の顔を見上げてムッと可愛い顔をした。

「ご飯行きましょう」

 ちぇっ。そうかい。

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