見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
三月に入ると社内が騒然としだす。
異動の掲示がいつあるか分からない状態で、いろんなデマや憶測が飛び交ったりするのだ。


奇しくも今年は、自分の仕事がターゲットにされた。
いずれは寿退社するであろうと噂される私に代わり、誰が後釜に入るか…という予想を周りが勝手に始めた。


後釜になりたいと言う女子は幾らでもいる。
皆、棚ぼた職だからきっといい男性に巡り会えるはず…と信じていて、行事の裏方で働く大変さとか苦労とか、そういったことには着目もしない。


そういう何も気にしない人が、仕事を手伝うようになっては困る。

メンタルケアでは、浮き足立って人の立場にも寄り添えず、聴く耳も持たない感じで仕事をしても何もならないからだ。



千之さんは結局、高吉君のことを人事に話しているのかどうかを教えてくれないまま十日以上が過ぎていた。
それに、廊下で高吉君と会っても普段通りで、特別変わった雰囲気も見せないから不思議に思った。


そう言えば、ここ数日間のうちに、彼が人事に呼ばれた…という噂は耳にしない。


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