見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
「もう、一言言ってくれれば」


呆れるように呟くと彼は困ったように眉尻を下げ、「……いや、たまには内緒の方が楽しいこともあるだろ…」と弁解する。

そんな歯切れの悪い言い方は気になったけれど、「早くシートベルトを締めろ」と急かされてしまい、慌てて締めたら車は発進し始めた。


道中での彼はいつも通り。
ホテルへ着いてからもずっと同じ調子でいたから、私は次第に安心し、違和感を感じなくなってしまったのだ。



夕食後、露天風呂に入り、明日のスケジュールを説明された。
最初に登る山の標高は七百メールくらいで、上り坂も少なく初心者向きだ…と言われ、ホッとした。


「朝食を食べ終えたら先にキャンプ場へ向かう。そこから山へ向かって歩き、下山してからテントを張ろう」


心配しなくてもテントを張るのは任せておけ、と頼もしい発言を彼がする。
それに納得しながら頷き、「お願いします」と頭を下げた。


「今夜、琴音は十分寝ておけよ。体力が持たないと最後まで登れないぞ」


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