見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
堂本に話した視察は半分が本当で、後半の半分は架空の視察を入れて誤魔化しておいたのだ。


(そろそろバスが到着する時刻だな)


先にロビーを離れる俺は、予約しておいた部屋へ向かう。
そこでドアのロックが解除されるまでの小一時間ほどの間がとても長く、すごく待ち遠しいものになってしまった___。





これは、旅行の行き先が決まる少し前の話だ。

琴音は俺に、「行き先の選択肢を減らせ」と言われたことがネックになっていたらしく、自分が勝手に場所を限定してもいいのかどうか…とかなり迷っている様子だった。



「皆が行きたい場所は何処なんだ?」


テーブルの前で唸る彼女を見つめ、俺は何気なく訊いてみた。


「皆、バラバラなんだけど…」


そう言って差し出してきたのは、旅行のアンケート結果。
それを見ると、有名どころの温泉地やテーマパークなどの名称が上位に挙がっている。


「…この『父島』というのは?」


少数意見を指差して質問すれば。


「ああ。世界遺産を見に行きたい…って意見があったの。日頃とは違う場所で、ストレスを忘れて過ごしたいみたいで」


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