見守り愛 〜ビタースイートな副社長と一目惚れの恋を成就したい〜*おまけ終了*
一人で歩けるか?…と問われ、コクン…と頷いた。
呆気なく終わった幸せを思い、キュンと胸が切なくなった。


トボトボ…と歩き始めたのはいいが、そう言えば…と思い出して振り返る。
後ろでこっちを見遣っていた相手は首を傾げ、どうした?…と訊ねた。


「あの……副社長はどうして私が一人で行動していると気づいたんですか?」


役職名を口にしながら問うと、相手は一瞬だけ目線を外す。
それから思い出したようにこっちに目を向け、「たまたま」と答えた。


「皆が羽目を外し過ぎないように、とあちこち見遣っていたんだ。そしたら、その視界に偶然あんたの不穏な行動が映っただけ」

「不穏?」

「ああ、キョロキョロ周りを見ながら困ったような顔でいたから、何事だ?と思って見ていた」


それで、その場からこっそり離れ、コテージへ向かう私を確認した。
すぐに戻ってくるだろうと少しの間放置していたが、なかなか戻ってこないから不思議に思い、キャンプファイアーを離れて探しに来てくれたらしい。


それはどうも…と間の抜けた返事しか出来なかった。
自分の行動を不穏と言われて、少しムッとした気持ちもあったからだ。


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