メリークリスマス!
司は脱いでいた上着を持ち桃の方へ向かってきた。
「体冷えるだろ?」
とベランダの扉から体を出していた桃を部屋の中へ先に戻し、自分も入る。
「気合入ってるね?」
「あぁ。こういうのは、こだわりたくなるんだよな~」
そう言って額の汗を拭いながら司は軍手をとった。

「お昼ご飯はうどんにしたの。」
「いいねー。」
司が嬉しそうに微笑み、桃の足元を確認しながら先に階段を降りた。
「気をつけろよ。」
「うん。ありがとう。」
桃は手すりにつかまりながら階段を降りた。

この家の設計も司がしていて。階段もおりやすい幅や手すりの位置を考えて作られている。
キッチンも桃の作業しやすいように高さも棚の位置もこだわって作られていた。
< 56 / 154 >

この作品をシェア

pagetop