この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。

その場で膝を抱えてうずくまった。喜ぶ顔が見たくて、似合いそうだなと思って選んだのに。ショックすぎて立ち直れない。

「ひま」

同じようにしゃがんで優しい顔で覗きこまれた。艶っぽくてカッコいい晴くんにドキッとする。

「落ち込むなよ。ベタだけどさ、ひまと一緒にいられたらそれでいい。俺には最高のプレゼントだよ」

「晴くん……」

どうしてそんなに優しいの。

「ごめんね……」

「そんな顔すんなって」

フワッと微笑む彼に心が和んだ。晴くんの言葉ひとつひとつが、温かくて心地いい。

「あ」

もしかして……。

カバンの横のチャック付きのポケット。そういえば、落ちないようにって、ここに入れたような……。今ふと思い出した。

恐る恐る開けると、見覚えのある袋が入っていた。

「あった……!」

「え?」

「よかった〜!」

「…………」

「ごめんね、晴くん。はい、誕生日プレゼント。おめでとう!」

「…………」

あ、あれ?

ポカンとしてる。そりゃそうだよね。無邪気に渡してる場合じゃないのかも。

「ごめんね……私、こういうところがよくあって……もっとしっかりしなきゃいけないのに」

勝手に落ち込んで晴くんを巻き込んで迷惑をかけてしまった。

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