君は同期で幼馴染で××で
「真紀ちゃん、帰ろ!」

帰りのホームルームが終わるとすぐ、陸が私のクラスにやって来る。入学して一ヶ月も経つと、あたりまえの光景になっていた。別に約束はしてないんだけど。

「陸、ごめん。今日は美希と舞と一緒に、駅の近くのクレープ屋さんに行く約束しちゃった」

もっと早くに予定がわかっていたら、事前に伝えるんだけど……って、私自身、陸と一緒に帰ることが当然のようになっている……

ちょっとだけ、残念そうな顔をした陸。

「恩田君も行く?」

舞が声をかけると、陸はぱあっと顔を輝かせた。

「僕も行っていいの?」

「もちろん」

ああ。仔犬のような笑顔。
もし尻尾があったら、間違いなくグルグル回すように振ってると思う。

「やったぁ!真紀ちゃん、デートだね」

「女の子3人対、男の子1人のね」

呆れたように返す私。
女子会じゃなくなっちゃうけどいいのか?美希と舞の様子を窺うと、陸が来ることが嬉しかったのか、2人ともにこにこしていた。
まあ、いいのかな。


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