君は同期で幼馴染で××で
恩田陸との出会いは、かれこれ23年前にさかのぼる。
関東の片田舎に生まれた私は、両親と2歳下の弟の4人家族だ。
3歳の頃、近所のさくら幼稚園に入園した。ここで出会ったのが、恩田陸だった。……いや、出会ったのは、恩田陸の母親と私の母と言ったほうが正確だ。2人とも年齢も近いし、聞けば家も近所だとわかった。意気投合した母親達は、事あるごとに一緒にいた。
園の帰り道は、いつも近所の公園で一緒に遊んでいた。時々、陸の6歳上のお兄さんも来て、一緒に遊んでくれることもあった。
行事の振替で休日の休みがあれば、一緒に大きな公園に出かけたり、ランチをしに行ったりすることもあった。
母親同士がそんな感じで仲良かったから、陸と私は異性ではあったものの、大の仲良しだった。
園の中でも、私が他の女の子と遊んでいると、必ずと言っていいぐらい陸も入ってきた。当時は私の方が体が大きくて、どこへ行くにも何をするにも、私が陸をぐいぐい引っ張っていた。陸が他の男の子に意地悪をされていれば、私が間に入って言い返してやった。
「真紀ちゃん、ありがとう」
大きな瞳を潤ませながらひっついてくる陸は、本当に可愛かった。
そんなこともあってか、私はすっかり面倒見のいい姉御肌な性格になっていた。
それが今となっては……
180cm弱の、スラリとした陸。それに対して、155cmほどの私。サイズはすっかり逆転してしまった。
それにも関わらず、陸は相変わらず幼い頃のまま、いつも私に纏わりついてくる。
まあ、一応社会人という意識はあるのか、会社ではビシッとしているんだけど。ただ、それだって私が言わなければ、仕事中でも〝真紀ちゃん〟と呼ぼうとしていたぐらいで……
とにかく、私にとって陸は大きな子どもで、弟のような存在だ。
関東の片田舎に生まれた私は、両親と2歳下の弟の4人家族だ。
3歳の頃、近所のさくら幼稚園に入園した。ここで出会ったのが、恩田陸だった。……いや、出会ったのは、恩田陸の母親と私の母と言ったほうが正確だ。2人とも年齢も近いし、聞けば家も近所だとわかった。意気投合した母親達は、事あるごとに一緒にいた。
園の帰り道は、いつも近所の公園で一緒に遊んでいた。時々、陸の6歳上のお兄さんも来て、一緒に遊んでくれることもあった。
行事の振替で休日の休みがあれば、一緒に大きな公園に出かけたり、ランチをしに行ったりすることもあった。
母親同士がそんな感じで仲良かったから、陸と私は異性ではあったものの、大の仲良しだった。
園の中でも、私が他の女の子と遊んでいると、必ずと言っていいぐらい陸も入ってきた。当時は私の方が体が大きくて、どこへ行くにも何をするにも、私が陸をぐいぐい引っ張っていた。陸が他の男の子に意地悪をされていれば、私が間に入って言い返してやった。
「真紀ちゃん、ありがとう」
大きな瞳を潤ませながらひっついてくる陸は、本当に可愛かった。
そんなこともあってか、私はすっかり面倒見のいい姉御肌な性格になっていた。
それが今となっては……
180cm弱の、スラリとした陸。それに対して、155cmほどの私。サイズはすっかり逆転してしまった。
それにも関わらず、陸は相変わらず幼い頃のまま、いつも私に纏わりついてくる。
まあ、一応社会人という意識はあるのか、会社ではビシッとしているんだけど。ただ、それだって私が言わなければ、仕事中でも〝真紀ちゃん〟と呼ぼうとしていたぐらいで……
とにかく、私にとって陸は大きな子どもで、弟のような存在だ。