極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
「…俺に抱かれるのが願いだと言うのか?」
「そうです」
「後悔しても知らないぞ」
「絶対しません」
揺れる碧眼が私を捕らえる。流星さんどうするだろう?反応が怖くて流星さんに助けを乞うように手を伸ばすと、その手を掴んだ流星さんは私を引き寄せ抱き締めた。
「かなう……」
耳元で掠れた声が私の名を呼んだ。それだけで愛しさが込み上げてくる。
「流星さん大好きです。愛してます」
流星さんの背中に腕を回し想いを口にすると、少し離れた流星さんは真剣な表情で私を覗き込んだ。
「後戻り出来ないぞ?本当にいいんだな?」
その言葉にコクリと頷くと、きらめく双眼を見つめ目を閉じた。そのまま待っていると唇にゆっくりと遠慮がちに柔らかな感触を感じた。

キス、されてるんだと思うとそれだけで幸せな気分になる。でもすぐ離れてしまい残念に思いながら目を開けた。
目の前では流星さんが少し戸惑った表情をしていた。
「お前に、こんなことするとは…背徳感が否めない…」
私よりも流星さんの方が後悔しそうで少し申し訳ない。好きじゃなくてもいいと思ったけど、嫌嫌するのはさすがに私も辛い。
「む…無理にとは言いません。嫌なら拒絶してく……」
散々煽っといて今更怖気づいたけど、最後まで言い終わる前に唇が塞がれた。
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