極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
一糸纏わぬ身体が重なる。
「ん…ぁ…」
妖しく動く手に反応してしまう身体。荒くなる息、恥ずかしいけど止められない。
何もわからない私を流星さんは優しくリードしてくれた。
私を包む流星さんの暖かさ。優しく触れる手。艶めかしい唇。柔らかな舌。時々私の反応を見て弱いところを攻めるイジワルな顔。欲情を漂わせた表情。熱い吐息。私の名を呼ぶ低い声。夜景に負けず煌めくその瞳。
初めて味わう痛みも快楽も、幸せで嬉しくてこぼれた涙の熱さも、今夜の事は全部全部覚えていよう。
「はあ…流星…さ…ん」 
「叶…」
流れ星のように揺れる瞳が細められ愛しそうに見つめられると私の心は幸せで満たされた。
やっぱり流星さんはいつでも私の願いを叶えてくれる。
でもこれは私の願望が見せた夢。
この日の事を流星さんが忘れてしまっても、二十歳の誕生日の幸せな贈り物を私は一生忘れない。

熱い吐息と共に流星さんが何か耳元で囁いてくれたけど私は夢心地で意識は遠のき、理解できないまま夢の奥底に沈んでいった。

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