極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
また、流星さんの家に行くか行かないか迷いながらレジデンスの前まで来た。
返したはずのカードキーは袋の中に入っていた。
今、流星さんが何を思っているのかと思うと胸が痛い。エントランス前でぼーっと考え事をしてると中から誰かが出てきた。

「あら貴方、流星様のとこの家政婦」
出てきたのは伊集院薫子さん。私の格好を見て驚いてるようだ。
「家政婦風情が随分と優美な格好してるわね。あなたの仕事はご主人様の身の回りの世話と家事でしょ？そんな恰好でお掃除が出来るの？こんなところで油売ってないで仕事しなさいよ」
つんけんと言いたいことを言ったら薫子さんは行ってしまった。
呆然とそれを見送り、はっと気づいてエントランスに入った。

エントランスにはいつもコンシェルジュが居て穏やかな表情でお久しぶりですねと声を掛けてくれた。私も挨拶をかわして急いでエレベーターに乗り込む。
そうだ、私は家政婦。今は本家にお世話になってるけどきっと流星さんは私が居なくなって家事をする人が居なくて困ってるはず。
待ってる間に掃除や洗濯、家政婦の仕事をしようと心に決めた。
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