極上御曹司はウブな彼女を独占愛で堕としたい
「こんにちは」
「あ、叶ちゃんいらっしゃい」
出迎えてくれたのはこの呉服屋さんの若旦那、槙野大和(まきのやまと)さん。
スラッとした体躯で着物がよく似合う。いつもにこやかな大和さんは流星さんの高校の一つ下の後輩だそう。
「お、今日は着物持参なんだね?」
「はい!流星さんのお母様が持ってたお着物なんですけど貸して頂いて」
「そう、良かったね」
にっこり笑った大和さんは他の生徒さんに声を掛けられいってしまった。
見目麗しい大和さんは彼目当てにスクールに通う人がいるほど。未だ独身で色目を使うご婦人もいて大和さんはそんな誘惑もサラリと交わして笑顔で高級呉服を勧める強かな人だ。
流星さんの家政婦をしているからか大和さんは私を何かと気にかけてくれて仲良くしてもらってる。

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