極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な愛し方
「はいはい、これからナツ君の荷物がいっぱい届くんだから続きは部屋でどーぞ。荷解きしながら喧嘩でもキスでもしなさい。ほら行くよ、移動移動」
「いや、なんでそこでキスなんて単語が? ううん、それよりも荷物が届くってどういうこと?」
すごい問題発言が飛び出した気がする。
「ナツ君は遊びに来たんじゃないの?」
「いや、この町を舞台にした映画の撮影でしばらく長期滞在することになって、だったらここにいていいって言われたから甘えさせてもらうことにした」
嬉しそうに笑う顔にふと、あの頃のナツ君の面影があってどきっとした。
それにしたって眩しすぎて直視に耐えられない。できれば眼鏡っ娘で地味な私なんて眼中にいれて欲しくない。
でも目を背けていたらお姉ちゃんに怒られた。
「ほら、いい加減現実見なさい。紗知はこれから青山一佳君のお世話しなきゃなんだよ。片桐さんからも聞いたでしょ?」
「聞いてないし知らないよ、ムリだよ~」
「是非紗知さんに、って言ってたから頑張りな。大丈夫、やることは家事と活動のフォローくらいだから。現場マネさんが急に一人辞めちゃって大変なんだって。ナツ君の役に立てたら紗知も嬉しいでしょ?」
「時給どんくらい欲しい?」
「待って、まだいろいろと頭がついていけてないから一度に言わないで~!」
どうやってもパニックから抜け出せない。